ゆきつく果ての護憲

トピックス, 社会問題, 近過去

2025年7月刊行

無名の死者が憲法「第9条」を支えている

戦後80年の結論!

タイトル ゆきつく果ての護憲
著者 添田 馨
発売日 2025年 7月
本体価格 3000円
ISBN 978-4-86565-298-7
判型 四六判・並製
リード文 戦後80年の結論!無名の死者が憲法「第9条」を支えている。憲法第9条こそが、戦後社会からのもの言わぬ三百万の戦死者への最大最高の公的な応答であり、同時に何ものにも替えがたい慰霊のための制度なのである。
解説・目次 戦後80年の結論!
憲法改正を画策する者たちの手の内はすべてみえている。
起草者の諸属性、使用された言語の帰属性などは二義的な要件。
国の安全保障云々は、別次元の問題へのすりかえ。
憲法条文とは言葉を超えるもの、「戦争の惨禍」から自己否定的に主体形成した超歴史的な言語提示である。
積極的な護憲とは、成長しつづける樹木の運動に喩えられる平和状態へのプロセス。
護憲論の根底には、多くの日本人の宗教的な心性に抵触する本質が存在する。
無名の死者が憲法「第9条」を支えている。

憲法第9条こそが、戦後社会からのもの言わぬ三百万の戦死者への最大最高の公的な応答であり、同時に何ものにも替えがたい慰霊のための制度なのである。

★目次
Ⅰ なぜ〝ゆきつく果て〟が護憲なのか……憲法は言葉であって言葉ではない/憲法第0条問題――従来の護憲論にない視点/死者たちこそが憲法9条を支えてきた/なぜ〝ゆきつく果て〟が護憲なのか――加藤典洋からの吹き寄せ
Ⅱ 長い戦後を考える……戦争悪から〈非=戦〉を問う/大江健三郎と「戦後民主主義」/「象徴天皇制」は革命対象たりうるか
Ⅲ 平成天皇と改元について……明仁天皇と「象徴」の霊性/令和=論(A)あるいは仮死状態で生まれた元号

著者プロフィール 詩人、批評家。1955年生まれ。
詩集に『語族』(第七回小野十三郎賞)、『民族』、『非=戦(非族)』、『獄門歌』。
評論集に『吉本隆明―論争のクロニクル』、『天皇陛下〈8・8ビデオメッセージ〉の真実』、『クリティカル=ライン』(第二十一回小野十三郎賞、詩評論書部門)、『ゴースト・ポエティカ』、『異邦人の歌』等がある。