いつも隣に山頭火

トピックス, 文芸

2021年8月刊行

評伝の決定版


山頭火の秀句、ベストセレクション

タイトル いつも隣に山頭火
著者 井上智重
発売日 2021年 8月
本体価格 2200円
ISBN 978-4-86565-207-9
判型 A5判・並製
リード文 山頭火の秀句、ベストセレクション。句と旅と酒に生きた山頭火の実像をロードムーヴィーのように追う。山頭火の残した膨大な数の句、日記や文章、書簡を丹念にたどり愛すべき隣人ともいうべき山頭火像を描き出す。評伝の決定版
解説・目次 山頭火の秀句、ベストセレクション
彼はなぜ旅に出たのか? 句と旅と酒に生きた山頭火の実像(リアル)を、活動(ロード)写真(ムーヴィー)のように追う
種田山頭火は、1882 (明治15)年現在の山口県防府市生まれの自由律俳人。「層雲」の荻原井泉水門下。1925年に熊本市で出家得度し、26年放浪の旅に。句友に支えられながら、漂泊の旅と一時の定住を繰り返し、40年松山で没、享年59。
分け入つても分け入つても青い山/しとどに濡れてこれは道しるべの石/炎天のした蛇は殺されつ光るなり/水はれいろう泳ぎ児のちんぽならびたり/いさかへる夫婦に夜蜘蛛さがりけり/尾花ゆれて月は東に日は西に/酔うてこほろぎと寝てゐたよ/悲しみ澄みて煙まつすぐに昇る/鴉啼いてわたしも一人
山頭火の残した膨大な数の句、日記や文章、書簡を丹念にたどり、あらためて彼にとっての「旅」の意味を問う。熊本「三八九居」小郷「其中庵」松山「一草庵」と定住しながら、つねに旅への想いはやまない。ここには旅するバガボンドの山頭火がいる。「孤高の人」ではなく、ちょっと変わった愛すべき隣人ともいうべき、かつてない山頭火像を描き出す。これまで調べられてこなかった熊本時代を発掘。評伝の決定版。

★目次
第一章 第二の故郷熊本
1 海明かりのするふるさと
2 妻子を伴い、森の街熊本に
3 東京暮色、そして出家
第二章 乞食坊主の生き方
4 行乞漂泊に
5 雅楽多で店番、そして阿蘇山行
6 日記焼き、新たな旅の文学を
7 「三八九」に賭ける
第三章 安住の庵を求めて
8 熊本よ、サラバ
9 ふるさとを旅する
10 ふるさとのほとりに其中庵
11 畑仕事もたのしく
13 父と息子
第四章 旅への想い、やみがたく
14 小春日和の日々
15 庵を留守に七カ月の旅
16 ひと風呂浴びて一杯飲んで
17 酒は命、酒を愛し、酒に苦しむ
18 山頭火、いずこへ
19 ころり往生
資料:山頭火のいた熊本
オンライン対談「山頭火の愉しさ――その句も人も」坪内稔典x井上智重

著者プロフィール 作家、ジャーナリスト。1944年福岡県八女市生まれ。地方記者を経て、熊本近代文学館(現くまもと文学・歴史館)前館長。
著書に『山頭火意外伝』『漱石とハーンが愛した熊本』ほか。
舞台づくりで熊本県文化懇話会賞。熊本学園大学招聘教授。