次の時代のための吉本隆明の読み方
トピックス, 哲学・思想・心理・教育12年5月下旬 刊行
シリーズ | 飢餓陣営叢書 |
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タイトル | 増補 言視舎版 次の時代のための吉本隆明の読み方 |
タイトル読み | ゾウホゲンシシャバンツギノジダイノタメノヨシモトタカアキノヨミカタ |
著者 | 村瀬 学 |
著者読み | ムラセマナブ |
出版社 | 言視舎 |
発売日 | 2012年 5月 29日 |
本体価格 | 1900円 |
ISBN | 978-4-905369-34-9 |
判型 | 四六判並製 |
リード文 | 吉本隆明が読み継がれるのはなぜか?思想の伝承とは?読めば新しい世界が開けてくる吉本論、大幅に増補して、待望の復刊! |
解説・目次 | 吉本隆明が不死鳥のように読み継がれるのはなぜか? 思想の伝承とはどういうことか? たんなる追悼や自分のことを語るための解説ではない。ステレオタイプの礼賛でもなく、もちろんクサすための批評でもない。 読めば新しい世界が開けてくる吉本論、大幅に増補して、待望の復刊! ★目次 ▼1 「座標」という発想のゆくえ〜「マチウ書試論」のモチーフと発想、『言語にとって美とはなにか』のモチーフ、『心的現象論序説』について、「身体・生命・エロス」と神戸事件、「おくれ」の問題について ほか ▼2 「地図」を求めて〜地図がわかるとはどういうことか、『共同幻想論』と『古事記』、「転向論」から『共同幻想論』まで、『ハイ・イメージ論』と世界視線、「支え手」としての共同体 ほか ▼増補版まえがき「上から見ること」と「横から見ること」 ▼増補?『共同幻想』の中核イメージ ▼増補?吉本隆明における「信」と「知」の調べ ▼解説=滝川一廣「非国家論としての共同幻想論」 |
著者プロフィール | 1949年京都生まれ。同志社大学文学部卒。現在同志社女子大学教授。 著作『初期心的現象の世界』『子ども体験』(大和書房)『「いのち」論のはじまり』『なぜ大人になれないのか』『「食べる」思想』(洋泉社)ほか多数。 佐藤幹夫(聞き手) |
担当編集部より
本書は2003年に洋泉社から刊行されたものに、大幅な増補を加え再編集したものです。初版からだいぶ時間が経ちましたが、内容はまったく古びるどころか、吉本思想を活かしていくには不可欠の本になっている、と自負しております。
「吉本用語」の解釈に汲々とするのではなく、初期から『ハイ・イメージ論』までの主著について、一人ひとりが思考するためのヒントを縦横に引き出しています。ですから、このような発言があるのです。
《(吉本さんは大思想家というより)ものすごく試行錯誤の人で、修正体で、アメーバみたいに変形し続けてこられた人だと思います。そういう試行こそを後世に残そうとしている人であって、わたしが学ぶのはそのすごく柔軟な修正体のほうです。》
この間、吉本隆明氏について、自分のことを語るための追悼や論評、わかったようでいてまったく的を射ていない批判も見受けられました。そのような言葉とはちがった、読めば新しい世界が開けてくる思考がここにあります。