こんな大学教授はいりません

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12年2月 刊行

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「これまで」の大学と大学の「これから」がわかる!
なりたい人・気になる人必読!
偏差値50でも大学教授になれる!

タイトル こんな大学教授はいりません
タイトル読み コンナダイガクキョウジュハイリマセン
サブタイトル 「淘汰の時代」に求められる人材
著者 鷲田小彌太
著者読み ワシダ コヤタ
出版社 言視舎
発売日 2012年 2月 28日
本体価格 1400円
ISBN 978-4-905369-25-7
判型 四六判並製
リード文 「これまで」の大学と大学の「これから」がわかる!偏差値50でも大学教授になれる。大学教授になりたい人・気になる人、必読!
解説・目次 「これまで」の大学と大学の「これから」がわかる!なりたい人・気になる人必読!偏差値50でも大学教授になれる。これまでの『大学教授になる方法』で述べなかった、それでも大学教授になりたい人のためのテーゼを盛り込む。
著者プロフィール 哲学者、評論家。哲学書、人生論、読書論など著書多数。ベストセラーになった『大学教授になる方法』は、シリーズ的に増殖し、PHP文庫ほかで刊行されている。本書はシリーズの決定版。著書に『鷲田小彌太《人間哲学》コレクション』『イラスト・哲学「仮想(ヴァーチャル)」大討論会』(彩流社)、『鷲田小彌太書評集成I〜II』(言視舎、IIまで既刊)ほか多数。


担当編集部より

ご存知のように鷲田小彌太氏は90年代より、ベストセラーになった『大学教授になる方法』の連作をはじめとして、大学問題について長きにわたって問題提起をしてきました。氏は今年、札幌大学を定年退官することもあり、本書は氏の大学問題の総括的な意味合いももっています。

本書からは、大学と大学教授の現状と「これから」がみえてきます。
まず大学教員の数は高校教員の数に迫る約20万人、つまり大衆化された大学の教員は特別な存在ではないということが示されます(何度か「偏差値50でも大学教授になれる」という言い方がされています)。するとどういうことが起こるのでしょう。「氷河期」の大学といわれる昨今ですが、大学もまた一般的な社会と同様に大リストラ時代を迎えるということであり、本書はそれを当然のことだといいます。加えて、大学にもっと競争原理を導入し充実を図れ、と主張します。競争によるデメリットより競争により得るもののほうがはるかに大きく、これまでのような無競争のぬるま湯路線は衰退の道である、と断言しています。

そして、そうした大学改革になにより必要なのが大学教師の改革である、ということになります。では、どういう人材が必要なのでしょうか。結論をいってしまえば、大衆化された大学にとって必要なのは、研究熱心であることを前提として、教育にも情熱を燃やす人、ということです。

タレント教授、官・民からの「輸入」教授、ポスト・ジャーナリスト教授、「留学組」、女性教授など、現在の大学教師の実態を描きながら、「教授リフォーム」のポイント、「大学システムのリフォーム」のポイントを具体的に挙げています。また、現在の大学評価は研究内容に踏み込まない不十分なものとしながらも、量的な基準も示しています(文科省主導とは情けない、大学自身が評価すべきである、とも)。「文系なら分野を問わず、1年(春夏秋冬)4本、3年で1冊、10年で1主著というのが「基準」だと思いたい」(p177)ということです。

「それでも、大学教授になりたい人」のためのテーゼ(最終章)があるのも本書の特徴ですが、このような大学の変容は、大衆社会・消費社会の進行にともなう知や知識人の変容にもとづいている、という基本認識から論を展開しているところ、つまり哲学者・鷲田小彌太の大学論であるところもまた、本書の大きな特徴となっています。