文芸 · 2020.06

笑う桐野夏生

〈悪〉を書く作家群

鈴村和成

エンタメ/純文学というジャンルを超えて、カルト、ジェンダー、ホラー、幽体、笑いなどのテーマを呼び寄せるに魅入られたかのように次々と生み出される現代日本の小説群。文学を読み、考える「楽しみ」を拡張する意欲作

著者
鈴村和成
刊行
2020年6月
ISBN
978-4-86565-181-2
本体価格
1700円
判型
四六判・並製
ジャンル
文芸

内容紹介

『テロの文学史』で現代文学のエッジな領域を渉猟した著者が、さらなる衝撃の追尋を開始する。桐野夏生、中村文則、平野啓一郎、西加奈子、吉田修一、村上春樹……
に魅入られたかのように次々と生み出される現代日本の小説群は、解読されることを欲している。エンタメ/純文学というジャンルを超えて、共振するエクリチュールは、谷崎潤一郎、三島由紀夫、金子光晴、ロラン・バルトといった作家を巻き込み、カルト、ジェンダー、ホラー、幽体、笑いなどのテーマを呼び寄せる。文学を読み、考える「楽しみ」を拡張する意欲作。

★目次 
序◆笑いとマスク 
1◆桐野夏生―『メタボラ』『夜の谷を行く』『バラカ』『抱く女』など
2◆中村文則―『私の消滅』
3◆平野啓一郎―『ある男』
4◆桐野―『OUT』『ダーク』など
5◆桐野―『優しいおとな』『路上のX』など
6◆桐野―『魂萌え!』
10◆桐野―『ナニカアル』
11◆金子光晴―『マレーの感傷』
13◆西加奈子―刺青とジェンダー
14◆ロラン・バルト―『テクストの楽しみ』
15◆吉田修一―変容するアンドロギュヌス
16◆桐野―『柔らかな頬』『I’m sorry mama.』『猿の見る夢』など
結語◆サバイブするヒーロー/ヒロイン    

著者プロフィール

評論家、詩人。ランボー、村上春樹論等で活躍。2009年『ランボーとアフリカの8枚の写真』など一連の紀行により藤村記念歴程賞受賞。
『ゆるゆる人生の歩き方 金子光晴の名言から』(言視舎) 『テロの文学史』(太田出版)ほか著書多数。